ヴィクトワール賞2017器楽部門はアダム・ラルームへ

昨年もお知らせしましたヴィクトワール賞。フランスのグラミー賞と言われる重要なショーです。

2017年の受賞者が発表されています。フランス語が読める人はこちらへどうぞ。器楽賞に選ばれたのは若手のアダム・ラルーム!ルカ・ドゥバルグとファゴット奏者のパスカル・ガロワの2名もノミネートされていましたが、ラルームへ。ラムール、と書いているひともいましたけど、ラルームですからどうぞお間違えのないよう。l’amour(愛だな、愛)じゃなくてlaloum。愛に飢える人たち。

laloumって、何か意味があるのかな。これまで何人かのフランス人に、フランス語の苗字には何か意味があるのだろうか、と聞いたことがありますが、答えはいつも「ない」でした。だからlaloumにも意味はないのでしょう多分。ラムールじゃなくて良かったね!・・・適当に書いてますけど。

ラムール、もとへ、ラルームは2009年のクララ・ハスキル国際コンクールで優勝した人です。去年はモディリアーニ弦楽四重奏団と一緒に来日していますし、確か何度か東京のフォル・ジュルネにも出演している。

野趣溢れる顔つきのだが(失礼!)繊細な音楽をつくる人ですね。ゆえに、ゆえに?シューベルトやモーツァルト、ブラームスやシューマンなどのドイツ音楽を得意としている模様。弾いている時の表情は「懊悩で歪む系」。

フランス人に対してドイツ音楽が出来ないとかフランス人のドイツ音楽はつまらないとか、そういう事をいう人は今でもいますけれど、フランス人は昔からドイツ音楽が好きだし得意だったりします。昔のピアニストはフレーズが異様に短かったり、テンポが揺れ揺れだったり、みたいな事もありましたけれど、さすがに最近の若者はよりインターナショナルになってきていると申しますか、違和感は少なくなっている。

果たしてどうかなと思う人は実際にこういう映像とかをご覧下さい。とても美しく仕上げていますね。まだ少しフランス的な部分もあるかな?もうちょっとシューベルトのストレートなシンプルさがあった方が好き、という人もおられるかもしれませんね。

ラルーム、みんなで応援しようぜ。