シドニー国際コンクール2020の受付が早くも始まっている

2020年の7月に開催されるシドニー国際コンクールの受付が早くも開始されています。デッドラインは来年の12月2日までとあります。このページ左下のボタンから申し込みが出来る。

https://www.sydneypianocompetition.com.au/2020-competition/

完全にオンラインでのみの申し込みになっているところがいいですね。これは当然の流れでしょう。書類をわざわざ送って、届いたかどうか確認して、え、ファックスしないといけないの?・・・なんて話はもう過去のこと。

それにしてもえらく早くから受付を開始していますね。こんなに早くに受付を開始しても誰も申し込まないでしょうに。なんででしょう。いや、多分、今すぐに申し込んでもらうということよりも、プロモーションの意味合いの方が強いでしょうね。もう申し込み受付やってるよー、と宣伝することでコンクールの存在を知ってもらうと。実際こうやってねもねも舎も引っかかったし。いやまたすぐに忘れちゃうだろうけど。

さすがに審査員はまだ発表されていませんが、審査の方法が細かく書いてあって、これも時代の流れを感じます。このページ。審査員の不正とかそういうのが横行していた過去への反省でしょう。なるべく透明にやる、という事を謳っているわけです。これも時代の流れだなー。細かすぎてちゃんと読む気になれないけど。

あと面白いのは、実際に弾くピアノ(楽器)の選択方法ですかね。これが複雑。参加者がピアノを選ぶのではないところに注目。

「ピアニストはホールにある楽器を弾かなくてはならないという現実に合わせ、ピアノは選べない設定」になっております。これはちょっと議論の余地がありそう。

実際にどういう設定になっているかというと、ここのページに書いてあるんですが、ちょっとご説明いたしましょう。ややこしいよ。

まずコンクールに参加できるのは32名で、用意される楽器は4つのメーカー1台ずつの合計4台。

で一次選考が2ラウンドあるんですよ。1-1のラウンドでは最初の8人がアルファベット順で最初の名前の楽器を弾き、次の8人がその次の楽器、さらに次の8人がその次の楽器、最後の8人が最後の楽器を弾く。1-2のラウンドでは最初の8人が2つめの楽器を、その次の8人が3つめのメーカー・・・という風に弾く。これで第1ラウンドで2つの楽器をコンテスタントは演奏する。

次がセミファイナルで、12名。これも2ラウンドで、それぞれ弾いていない楽器を2つ弾く。これによって一次選考と二次選考で4つの楽器をすべて演奏する、という形になります。

ファイナルも2ラウンドあるんですがここでは好きな楽器を選べるそうです。1台でも、2台でもOK。

ピアニストにとっては楽器よりも自分の演奏の方が大切、と言い切ったリヒテルならともかく、これはけっこうしんどいですね。まあそもそも下手な人はどんな楽器でもファイナルには進めないんだから、という考え方も出来ますが(うふふふ)。

あと気になるのはメーカー4社。どこが選ばれますかね。Bosendorfer, Kawai, Steinway, Yamahaの可能性が高いか。BosendorferかKawai の代わりにFazioliが入るか?いや、Yamahaが落ちるか?Steinwayも安泰だとは言い切れないか?野次馬的な好奇心は早くも尽きない。