クラシック音楽におけるノーベル賞とすら言われる大変名誉ある賞、それがドイツのジーメンス賞です。賞金の額も大きいですよ。250,000ユーロが贈られるっていうからそれはそれは。大変なことではありませんか。250,000ユーロと言ったら今の円相場にして3000万円強ですか。
https://www.evs-musikstiftung.ch/en/node/2884
ん？ドイツの財団のはずなのにサイトのアドレスがスイス(ch)になっているな・・・。なんでだ？わけがありそうですな。
ジーメンスと言えばドイツの電子機器メーカーですよね。その創立者の遺志で作られた賞なのです。個人の篤志家による賞、ということでノーベル賞にも比べられるのでしょう。ま、そんなこんなでお金がぽんともらえるのだから凄いことですよ。京都賞は5000万円だけど、なんていったらいけません。京都賞はそもそもピアニストが受賞していないし（そういう問題ではないか）。
第一回目の受賞者はベンジャミン・ブリテン、第二回目はメシアン、三回目がロストロポーヴィチ、四回目がカラヤン、そして五回目にしてピアノが初めて受賞。ルドルフ・ゼルキン。おお、ゼルキン先生！受賞者全員のリストは以下のとおりです。Wikipediaから拾ってきただけですけど。
1974 – Benjamin Britten
1975 – Olivier Messiaen
1976 – Mstislav Rostropovich
1977 – Herbert von Karajan
1978 – Rudolf Serkin
1979 – Pierre Boulez
1980 – Dietrich Fischer-Dieskau
1981 – Elliott Carter
1982 – Gidon Kremer
1983 – Witold Lutosławski
1984 – Yehudi Menuhin
1985 – Andrés Segovia
1986 – Karlheinz Stockhausen
1987 – Leonard Bernstein
1988 – Peter Schreier
1989 – Luciano Berio
1990 – Hans Werner Henze
1991 – Heinz Holliger
1992 – H. C. Robbins Landon
1993 – György Ligeti
1994 – Claudio Abbado
1995 – Sir Harrison Birtwistle
1996 – Maurizio Pollini
1997 – Helmut Lachenmann
1998 – György Kurtág
1999 – Arditti Quartet
2000 – Mauricio Kagel
2001 – Reinhold Brinkmann
2002 – Nikolaus Harnoncourt
2003 – Wolfgang Rihm
2004 – Alfred Brendel
2005 – Henri Dutilleux
2006 – Daniel Barenboim
2007 – Brian Ferneyhough
2008 – Anne-Sophie Mutter
2009 – Klaus Huber
2010 – Michael Gielen
2011 – Aribert Reimann
2012 – Friedrich Cerha
2013 – Mariss Jansons
2014 – Peter Gülke
2015 – Christoph Eschenbach
2016 – Per Nørgård
https://en.wikipedia.org/wiki/Ernst_von_Siemens_Music_Prize
ゼルキン以後もピアニストは受賞者が少なく次は1996年のポリーニまで待たないと行けない。それから2004ブレンデル、2006バレンボイムです。2015にエッシェンバッハが受賞しているけれど、うん？なんでだ？・・・そんなこと言っちゃいけませんね。エッシェンバッハも指揮者としての活動が高く評価されたのでしょう。いまなお、ピアニストとしての活動も忘れてはいないでしょうけれど。
それで今年のエマール。というわけでこれまでピアノの受賞者はバレンボイムとエッシェンバッハを入れたら6人目、純粋にピアニストで見れば4人目ですよ。素晴らしいことです。凄いことです。エマール、うまいし、面白い公演やってるもんね。
3000万、あったら何しようか。宝くじほど巨額のお金ではないですけれど、ここは思い切ってロールスロイスとか買っちゃうとかどうでしょう。一点豪華主義、やせ我慢、身の程知らず。アパートの駐車場にロールスロイスとかあったら、みんな仰天しますよ。ははは。平民の皆さん、お疲れ様です！と一回ぐらいはいえますね。維持費も半端ないからすぐ手放す事になると思いますけれどもね。
