1973年結成のザイラー・ピアノ・デュオは、音楽界において異例の存在だったように思います。ついに行く事はなかったですが、京都のかやぶき音楽堂。そこで二人はコンサートを年に2回、開催していた。
ザイラー・ピアノ・デュオ
http://kayabuki.com/
NHKの番組か何かですごく昔に見た記憶がありますが、聴衆はおにぎりを食べて帰ってね、とかそういうことを言われるんですよね。自分たちで握ったおにぎりが振るまわれる。
スローライフという言葉が一時流行りましたが、そのはしりのような存在だったかもしれません。「なんだか楽しそう」といった、ほのかなあこがれのような感情をいだく存在でもありました。地位とか名声とか、ドロドロした権力闘争とか、そういう世界とは切り離されていた二人だったようにも思います。(お会いした事もないですし実際どうお考えだったかはわかりませんが)
ピアニストのエルンスト・ザイラーさん死去(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASK3X6HGFK3XPTFC019.html
ご冥福をお祈り致します。
それにしてもピアノ・デュオというジャンルはついにいつまで経っても地位を掴めません。渋い渋いと言われる弦楽四重奏などのジャンルよりもあるいはさらに人気がないかもしれない。
いずれにしても、残念な事です。このニュースをきっかけに、少しでもピアノ・デュオというジャンルに関心を示す人が増えることを強く望みます。素晴らしい作品、いっぱいあるんですよ。
アルゲリッチ。ピアノデュオ専門ではありませんが、デュオ演奏も重要な位置を占めている。
Guastavino. Tres Romances – Martha Argerich & Mauricio Vallina
けだるくもの悲しい旋律がいまの気分にぴったりだ・・・。
もっとデュオを熱くもり立てしましょう・・!