ピリスが弟子に語りかける言葉。愛だろ、愛。

ピリスが、弟子に向かって語りかけた4分ぐらいの動画が公開されているということで見てきました。クリエイティヴであるためにはどうすればいいかという事を弟子が聞き、それについて答えています。

http://slippedisc.com/2018/05/maria-joao-pires-talks-about-getting-free/

クリエイティブであるっていうのはどういう事でしょうか。ピアニストは既に書かれた音符を演奏するだけで作曲はしないのだからクリエイティブっていう言葉を使うってどうしてだろう、という風に思うかもしれませんが、それでも、音符を素晴らしい音楽に仕立て上げる、というのにはクリエイティブな要素がかなり占めます。

言ってみればこれこそがピアニストという職業がある理由といっていいのかもしれません。音を並べるだけで人が感動するのなら、ピアニストはいりませんよね。

で、ピアニストがクリエイティブであるためにはどうすればいいのか。クリエイティヴであるためには全てから自由でないといけない、それが難しいとピリスは言うのです。他の人がどう思うか、とか批判されることとか、そういう事がどうしてもクリエイティブであろうとするときに問題になってくる、というのです。

それを言葉でいうのは大変簡単だが、それを実行に移すことが非常に難しい。

そしてステージ上にいるというのはクリエイティブであるために最悪の状態だ(めちゃくちゃに緊張するからね)。

さらには聴衆を愛する必要がある。聴衆のことはどうだっていいというのは純粋なエゴである。聴衆があなたのことを批判してもそれでも聴衆を愛さなければならない、と。

なかなかに含蓄がありますよね。愛だろ、愛。というやつですか(適当)。

会場の聴衆をの事を愛する、思いを向ける、というのは、なかなか簡単ではない思うんですが、でも、そうやって会場全体を巻き込んでいくというか、雰囲気を作り上げていくということで何かが生まれていく、という事が大切、といったところでしょうか。