ピアノ・ベンチだって冒険したい

ピアノのベンチ椅子は好きですか。好きで好きでたまらないピアノベンチ椅子フェチみたいな人たちもごく僅かに、世界中を探せば生息しているかもしれませんが、言ってみればずっと同じようなデザイン、代わり映えのないデザイン、退屈だな、という事になるのかもしれません。

最近は、ベンチの脇のわっかをくるくる回して上げるいわゆる旧来のものだけでなく、ガス式のものも出ていまして、例えば山石屋でもご紹介出来るものは、普通のベンチ椅子の形をしているが、わっかの代わりに楕円のノブをですね、きゅっと回すとスーッと座面が高くなるもの、です。便利ですし、なんと言っても楽です。ぐっ、スー、で終わりですからね。今までぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる回していたのは一体何なのかと思いますよ本当に。

初めて使うピアニストは、頭にしばらくハテナマークがうかんだ後、使い方が分かるとだいたいおっ、と声をあげて喜びますね。こりゃいいや。

もちろん中には気に入らない人もいて、これはだめ、普通のやつ持って来て、と言われることもあります。あと、下げるときに結構重さが必要なので、小さな子どもの発表会とかには向きません。子どもの体重では降りないこともあるから。

しかし、まあそういうのもなんせデザインが退屈じゃん?ということでベンチをデザインしなおしてしまうデザイナーもいます。きのう見つけたのはこれ(上の画像の椅子です)

http://makoni-design.com/products

makoniデザインというドイツの、メーカーというのでしょうか個人のデザイナーが作っているのだそうです。工房はハーメルンの近くですね。イタリアとかフィンランドっぽい名前にも見えますが、MARIO KOCH from NIESE (ニーゼっていうドイツの都市から来たマリオ・コッホさん)、なんだそうです。

個人的にはごめん、全く惹かれないデザインですわと思ってしまったんですが、皆様はどうでしょう。意外といいじゃんって人もおられることでしょう。うふふ、鉛筆と消しゴムが置けたりもするんだぜ?ちなみにどのベンチも、普通のベンチ椅子みたいに無段階調節は出来ませんが高さ調節は出来るそうです。椅子は全部で5種類あって、お値段は1290ユーロから2480ユーロまでなのだそうです。

そう、たまにはピアノベンチ椅子だって、冒険してみたい。