ペライアが、リーズ国際コンクールが制作した動画でコンクールの意義とは何かを語っています。興味深いことを言っているので、ぜひ皆さんも参考にしてください。
さっそく動画を見てみましょう!!6分ぐらい。アメリカ出身のピアニストですから、英語が流暢ですね。関心している場合ではありませんでした。字幕も何もないから、一生懸命聴いてみましょう。以下に喋っている内容を簡単にまとめてみました。
・どうしてリーズ国際コンクールを受けたのか覚えていないけど、人前で弾く機会が欲しかったんだと思う。これはアーティストにとってとても重要なことです。人前で弾くことで、よりよいアーティストになれるからです。練習室では絶対に得ることが出来ない、コミュニケーションを学べるんです。演奏にとって多分いちばん大事なのは、作曲家の心を他人に伝えることです。一生をかけてそれについて学ばなければならないんです。
・コンクールの後コンサート(副賞として与えられる各地でのコンサート)はとても役に立った。いいステップとなりました。練習しないといけなかったので延期をしてもらったりもしたが。とても大変だったが今ではハッピーなことだったと思っています。コンクールは人に演奏機会を与え、それによって成長のチャンスを与えられるんです。
・室内楽があったのもよかった。音楽作りにはたった一つの正解があるわけではない。いろいろな考えや作り方がある。それを学ぶことが出来る。アーティストとして成長ができる。
・ともかくあなたの音楽を深めるために一生をかけてゆっくりと学んでいかないといけないが、コンクールはそのきっかけをくれる。
・コンクールに望むにあたりどういう態度でいればいいのか。競争しようと思ってはいけない、という人もいるが、実際に競争しているからそれはナンセンスですね。みんな優勝したいと思って来てるから。ただし、競争に集中するとよくない、それはあまり建設的なことではありません。音楽のことに集中すべきだと思います。そうすることで、音楽のなかで呼吸をし、リラックスし、音楽の核心に迫ることが出来ると思うんです。それが重要なんです。
うむ。考えさせられるコメントですね。素晴らしい。座右の銘にしたいぐらいだ。
なお、ペライアはリーズ国際コンクールを受けるまで、コンサートはたった四回しか開いていなかったそうです。自分にはコンクールなんて早いかも、、、などと思って躊躇している若いピアニストがいたら、躊躇せずに行きなさい、と申し上げたいです。
なお、ペライアのそのたった四回のコンサートというのは、全部カーネギーホール。カーネギーホール(小ホール)でのリサイタルと、ニューヨーク・フィルとの共演を含んでいるのですがね(驚愕)。