ファツィオリの創業者パオロ・ファツィオリの最近のインタビューが以下のURLにあります。
http://news.cremonamusica.com/en/news/?item=420
この中で、パオロ・ファツィオリは、「若い世代のピアニストはファツィオリを発見している」と言っています。ますます広く弾かれるようになってきている、というのです。
ファツィオリが素晴らしいピアノであることは間違いありません。今現役でファツィオリを好んで弾くのは誰でしょう。トリフォノフ、ヒューイット、ロルティあたりですかね。かつてのチッコリーニも弾いていたし、ブレンデルがツアーで使ったこともあるとか。
最近日本ではなおみ選手のヨネックスのラケットが話題になりましたけれども、弘法筆を選ばずともいいますけれども、やはり自分にしっくりくるピアノで弾きたいと思うのは人の子であれば誰でもそうでしょう。ラケットと同じようにピアノにもいろいろなメーカーがありますけど、ラケットと違ってピアノはめちゃくちゃ高いからすぐに交換出来るもんでもないですしね。
あるピアニストは、ファツィオリはスーパーカーのようだ。アクセルを踏めば実に明快にスピードが出る。実にクリアなんだ、素晴らしいピアノなんだよ、と言っていました。
なるほど。ファツィオリのピアノって、社長自身が上のインタビューで語っている通り、「地中海的」ですよね。イタリアなんですよね。間違いなくイタリアンな音がする。なんというかこう、複雑なテクスチュアとか、ソースの複雑な味わいが、いったい何種類のスパイスが・・・・?とか、そういうのではなくて、パッカーン!と単純明快に響く気がする。
それが好きな人は大好きでめちゃくちゃにはまるし、やっぱもうちょっとドイツ的な響きが欲しいかな、とか思う人もいる。好き嫌い、好みはありますからね。スーパーカー好きな人もいれば、高級車好きもいれば、軽自動車好きもいる、それがこの世の中。いろいろなピアニストがいて、いろいろな楽器が弾かれる。だから面白い。
ちなみにやっぱりハンブルクスタインウェイはドイツっぽい音がしますし、ベーゼンドルファーはウィーンっぽい感じがしますよね(めちゃくちゃ説明になっていない)。
で、ピアノのメーカーって、車のメーカーとわりと対応しているんじゃないかと思う今日この頃なんですがみなさんどう思われますか。ドイツ車=高級車の代表的存在。イタリア車=ザッツスーパーカー。日本車=コスパが良くて家庭的。フランス車=好きな人は大好きだが信頼性は高くない、イメージが先行気味。アメ車=でかすぎ&燃費悪すぎるのと違います?
そうするとNYスタインウェイは燃費が悪いってことになりますね(うん、なんか違う気がする)