ムーティ、ショパンを弾く

ムーティはナポリ出身だということはご存知でしょうか。イタリア人は地元愛が非常に強い人が多く、ムーティもそのご多分に漏れないのだと思うのですが、ナポリの博物館でピアノを弾いている姿がアップロードされたというお話です。

ふむ、じゃあ明日のネタにしようと思って以下、書いておいたら、今日の午後ぶらあぼ(nbsにも)に先をこされてしまいました。おや残念。

ムーティといえばどういうイメージですか?ボス、皇帝、スカラ座との確執、辞任、歌手の自由にはさせない、アンコール禁止(アリアの)、など。ともかくこわもてなイメージ。ただやはりイタリア人らしく、なんだか知らないが明るい、というイメージもあります。

私はヨーロッパのあるコンサートホールで、カーテンコール中のムーティが、しつこく写真を撮る最前列の人(確か老人女性)に向かって、怒り出すのではなく、ポーズをとってみせ、何枚か撮らせた上で、ほら、もういいね、とやってみせたのを目撃した事があります。素晴らしい対応。

これがツィメルマンやブレンデルですと、恐ろしい結末が待っているのです(ツィメルマンの場合は・・・・怒り出してその後はもう弾かない=公演中止の危機。ブレンデルの場合は・・・・怒り出して撮影者をホール内から追い出す可能性あり。ま、ブレンデルはもう引退していますから今後はもうありえませんが)。

また話が飛んでしまった。ムーティは地元のナポリで機嫌がよかったのでしょう。なんとそこにあったピアノを弾いてみせたのです。何を弾いたのか?・・・これは・・・ショパン!!

ショパンのワルツだね。変イ長調作品72-2。

ムーティがピアノ科の学生だった事を知っている人はどれほどいるでしょうか。昔はかなりピアノが弾けたそうで、かのリヒテルとも連弾をしたと何かのインタビュー映像で語っているのを見た記憶があります。

しかしもうムーティも75歳。指揮者としてはまだまだ巨大ですがさすがにピアノはあやしい。リズムも適当。

しかし、この適当力が音楽家をさらなる高みへと導く・・・・のです!!(多分)

というわけで、ムーティは好きな音楽家の一人です。