ホロヴィッツ・コレクターがコレクションの寄贈先を探す

ホロヴィッツの遺産」というものすごい本の存在を教えて下さったのは、著者の一人でもある木下淳さんでした。こういう本があるんですよ、と新宿のカフェでお話いただいて初めて知ったのですが凄まじい本でした。マニアのための、マニア向けの、超マニア本でした。

個人的にホロヴィッツは、子どもの頃から大好きですが、そもそも自分がコレクターと呼べるほどにこだわりがそこまでない人間なようなので(ホロヴィッツに限って言っているわけではなく全体的に、です。ザッツ草食系と自認)、そこまで派手にホロヴィッツを追いかけてきたわけではありませんでした。1983年も1986年もそもそも東京にいなかったし、ホロヴィッツのCDはせいぜい100枚ちょっとしか持っていないし(多すぎ?)。

でもやっぱりホロヴィッツは神だと思います。・・・と言うとなんだか宗教がかって、宗教とか水素水とかからできるだけ距離を置きたいと思っている自分としてはこっぱずかしくて面はゆいのですが、ホロヴィッツは神、というのはなかなかに揺るがぬ事実ではないかと思っているわけです。きゃっ恥ずかしい。

自身ホロヴィッツやピアノ音楽の相当なマニアでもあられる木下淳さんですが、その木下さんが「ホロヴィッツ・コレクター」と呼ぶ石井義興さんという方がおられ、この方が個人で何十年もかけ集めたホロヴィッツ関係の資料を、ご自身が元気なうちにどこかに寄贈したいとお考えのようです。これをご覧下さい。

写真が数枚しかないので、どれぐらいの量なのかは実際に見てみなければわかりませんが、まず相当な量であることは間違いがない。

これを野次馬的な感覚でもらい受けるのではなく、きちんと管理し後生に伝えて欲しい、という趣旨があることは明らかなので、管理する場所、ノウハウなどを持っている個人あるいは団体の方にぜひ名乗り出てもらいたいものだと思います。あ、あと、ホロヴィッツが神である事に同意するという条件もありますね(別に条件ではないかもしれませんけれど)。

それでは本日もホロヴィッツの晩年のシューベルト=リストを聴いて熱くなりましょう(これを聴いて熱くなれるのは自分だけかな?大学生のとき一生懸命このホロヴィッツ版を弾いた記憶があるんですよ)。