岡田博美というピアニストをご存知でしょうか。ご存知ですね?
日本を代表する技巧派ピアニストで、カナダにアムランがいるのなら、日本には岡田博美がいるじゃないか、と言っても言い過ぎではない、かもしれない存在です。
岡田博美ウェブサイト(上画像):
http://hiromi-okada.com/
岡田博美伝説というのがありまして、この人は森安芳樹という、それはそれは恐ろしかったというピアノ教師に習っていたらしいのですが、ともかく少年の頃からすさまじい才能を示していたそうで、弟弟子の人たちから話を聞いたことがあります。
たとえば曰く、中学生の時にはバッハの平均律クラヴィア曲集を全て暗譜していた。のみならず・・・!XX番のOO小節から弾いてご覧と言われれば即座に演奏が出来た、とか、ショパンの練習曲集は全ての調に移調して演奏することが出来た、とか、そういうブルっと震えるような歴史の持ち主なのだそうです(あくまでも伝聞で、未確認のため、本当かどうかは解りえないのですが)。不肖私もその能力に畏敬の念を抱いております。
その岡田さんが21歳の時の録音がYouTubeにあるのを発見。弾いているのはパガニーニ変奏曲。ブラームスの超絶難しい作品です。この作品を、1979年の日本音楽コンクールで演奏した時の音源だそうです。審査員11人中10人が1位に推し、あとの1人も2位に推したそうですから、ほぼ完勝といったところであります。
楽譜とともにアップロードされていますので、楽譜が読めるという方は、恐ろしい指のバネに“さぶいぼ”を出しながらお聴き下さい。ブルブルブルッ。