猫も杓子もAI、とまではいかないかもしれませんが、AIが流行っているこの世の中。AIって何なの、と言われても正確には語れない情弱のねもねも舎ですが、とにもかくにもAI。なんかAIって口にするだけで頭が良さそうに思えてくるの。最先端ですもの。
ローランドがAIを搭載したデジタルキーボードを発表したというニュースに驚いています(発売は今年の秋だそうです)。AIっていうかもっと具体的にはアマゾンのALEXAを搭載しているんだって。えっ。ピアノとAIってどういう接点があっただろうか?
ピアノってそうはいってもけっこうアナログの世界で、デジタルとはなかなかうまく合わないはずなんだがな。将来的にはAIが素晴らしい演奏もするようになるんだと思いますが、それを聞いてすべての人間が感動するかどうかはまた別問題で、多分私とかは感動しないんじゃないかと思っています。やっぱ人間が弾いてなんぼって思いますもん私なんかは。
でも私みたいにAIの演奏じゃ感動しない、っていう人間がやがて年をとってどんどんいなくなり、それで十分じゃん?っていう人たちが増えてきたら?大勢を占めるようになれば?・・・そうなればAI演奏が世の中のかなりの部分を占めることになるんじゃないか、というぼんやりとした推測は出来ないでもないです。
これって最近の話題の言葉で言えば、ゴールポストが動く、っていうやつですか。感動の定義って曖昧なんで、時代とともに変化していく可能性は十分ありますよね。
というわけでこのAIピアノ、具体的に何が出来るのかが発売元ローランドのサイトに書いてありました。
■『GO:PIANO with Alexa Built-in』でできること
・演奏の録音/再生やメトロノームの拍子の変更など、本体の機能を声で操作できるので、迷わずスムーズに使用できます。
・基準ピッチの変更、演奏する音域の変更など、さまざまなピアノの設定も声で簡単に操作できます。
・「音当てゲーム」などの機能を、「Alexa」に話しかけることで操作でき、家族で楽しみながら音楽に親しむことができます。
・演奏を録音してクラウド上に保存できるので、いつでも聴き返して上達の度合いを確認できます。
・「Echo」 などスマート・スピーカーを用意せずに、電子キーボード本体に搭載のスピーカーで「Alexa」を使用できます。Amazonプライム会員であれば、音楽配信サービス「Amazon Music」を利用して、好みの曲に合わせてピアノの演奏を楽しむこともできます。※ 「Alexa」の機能を使用するには、AmazonのアカウントとWi-Fiネットワークへの接続が必要です。
「Amazon Music」のご利用には別途登録・契約や料金が必要となる場合があります。
https://www.roland.com/jp/news/0820/
なるほど。
練習したいときは「アレクサ、メトロノームのテンポを96にして。4分の2拍子!」。自分の演奏を聞き返したいときは「アレクサ、録音して」。子どもの音感を鍛えるためには「アレクサ、音あてゲームをして」。パーティーやなんかの時は「アレクサ、なんかうきうきする曲を2時間ぐらい弾いて」。という感じでしょうね。なるほどおもしろい。既におうちにアレクサがある人だと誤動作の恐れもあるからアレクサじゃなくて別の呼び方になるのかもしれませんけど。
・・・・ひとりぼっちでさみしいときは「アレクサ、連弾して」。音大生のソルフェージュの授業なら「アレクサ、各4から9の音数で構成される不協和音を全音符で、つまりゆっくりという意味だよ、わかるね?それらをゆっくり8個弾いて(これでも楽々解いちゃうやつがいるからたまったもんじゃないよなブツブツ)」もしくは「アレクサ、複雑に絡み合う6声の合唱風の音楽を8小節弾いて。一度弾いたら30秒待ったのちに再び同じものを弾いて。その繰り返しを3回(さすがにこれは書き取れないだろうハッハッハ)」などという使い方も、いまはまだ出来なくとも、将来的には出来るようになるかもしれない。・・・・そう思ったら何かじわっと汗をかいてきました。
あと、有名な「Siri歌って」(最初は拒否するが何度も言うとしぶしぶ謎の歌を朗読する)、がこのキーボードだとすっと行けますね。「アレクサ歌って」「はい、歌は歌えませんが演奏なら出来ます」と言ってスクリャービンの黒ミサとか弾いてくれたら、気になるあの人との時間も(ちょっとだけ)盛り上がること間違いなし!