訃報:ワルシャワのショパン研究所の元プレジデント、Kazimierz Gierżod氏

今年ピリオド楽器ののためのコンクールを開催するワルシャワのショパン研究所、そこでプレジデントをかつて務めたピアニストがお亡くなりになったそうです。4月1日に82才で。

ピアニストでワルシャワ音楽院でも教えていた Kazimierz Gierżod (読めますか?カジミエシュ・ギェルジョドと読むのだそうです。) という方。ニュースのソースはおなじみノーマン・レブレヒトのブログ。

http://slippedisc.com/2018/04/chopin-president-has-died-at-82/

日本人の方のブログでも訃報が
https://www.shokokusuhara-pianoschool.com/ギエルジョード教授ご逝去の報 prof-kazimierz-gierzod-4385.html

ショパン研究所のサイト
http://pl.chopin.nifc.pl/institute/events/news/id/4684

すいません・・・知らない人でした。勉強が足りていませんね。

ピアニストと一口で言ってもいろいろな仕事をしているピアニストがいて、国際的に華々しいコンサート活動をするピアニストだけではなく、教育者、研究者としていい仕事をしているピアニストもたくさんいるわけ。国際的にコンサート活動をするのがピアニスト、あるいはピアニストの唯一のあるべき姿と捉える人も多いと思いますが、それはまちがい。教育者だって研究者だってもちろんピアニストです。

演奏姿はこことかにあります。

多分この方も学級肌だったのでしょう。そしてもちろんプレジデントにまでなられたわけですから、世渡りも上手だったのでしょう。

ピアニストは清廉潔白でなければ、とか清貧こそわが魂、なんて言う人もいるかもしれませんが、それだけでは生きていけないし(もともとの大金持ちは除く)、清貧を貫いてその結果他人の成功を軽蔑したり羨んだりするのは、もったいないというか、人生を棒に振っていると言わざるを得ませんね。

あれ、今日はお亡くなりになったピアニストの話をするはずなのでした。

そう、この方も自身の国際的なコンサートの舞台からは距離を置かれていたかもしれませんが、実りある人生を歩まれたのに違いありません。

だいたい国際的なソリストってものすごくしんどいんですよ。常に移動しないといけないし、時差ボケだらけだひ、日々の生活はホテルとホールの往復が基本だし、褒められればいいけど常に批判にさらされるし、公演のたびに凄まじいプレッシャーに耐えないと行けないし、ファンに囲まれたら嫌でも笑顔で対応しないといけない(常に仏頂面の人も稀にいますけど)。精神的にも、肉体的にもめちゃ強靭でないとだめなんだからね。

そういう人生に喜びを見いだせる人が一体どれだけいるか。自分ならそういう人生に憧れますか。よく考えてみて下さい。それでもなりたいならコンサートピアニストを目指しなさい。人生一度きり、という言葉はしっかりと胸に刻んで、皆さんも自分の人生が良い人生となるよう、毎日を大切に生きてください。いずれは私もあなたも、死ぬのです。

また話がずれていってしまった。