昨日に引き続きレブレヒトのネタです。しかもピアニストではないですが、オーケストラ団員はどれぐらいお金をもらっているのかという話です。
どのぐらいもらっていると思いますか。
http://slippedisc.com/2018/03/what-musicians-earn-in-german-orchestras/
結構もらっている、そういうふうに錯覚しがちなのですが、そんなことはありません。オーケストラは経営が困難なところもたくさんあり、高くもらえるところもあることにはありますが、それだけしかもらえないの?と思うところのほうがむしろ多かったりします。
さらに言えば、経営が本当に苦しいオーケストラは給与制度ではなく、出来高制(コンサートで弾いた回数だけお金がもらえる)のところもある。そういうオーケストラで働くのはけっこう辛いのではと想像します。オーケストラだけでは食べていけませんからね。個人レッスンなどを頑張るよりない。
・・・というわけでドイツのオケ。情報開示が進んできているのかタレコミなのか、いくつかのオケのサラリーをレブレヒトが引っ張って来ています。
一番もらっているのは?もちろんベルリン・フィル?そうです。ベルリン・フィルです。
いわゆるソリストではない、アンサンブルとかトゥッティと呼ばれる弦楽器奏者の事を指していると思うのですが、月にに8500ユーロだそうです。税込みです。百万ぐらいですか。さすがベルリン・フィル。でも待って。ベルリン・フィルつまり世界最高と言われるオーケストラでさえ、たったの百万ぐらいか、と思いませんか?もうちょっともらえてもいいのに、と思うのです。世界のトップオーケストラ奏者の年収が1000万そこそこ。もう少しもらえてもいいのでは?
でも百万の団員が100人いたらそれだけで月に一億かかると思えば、これは相当な額ですよね。現在のクラシック音楽を取り巻く状況を鑑みるに、なかなか辛いものがあるかもしれませんね。毎週毎週、数万人もスタジアムに集めるサッカーや野球の選手とは話が違いますしね。
なおこのレブレヒトのブログに載っている一番安いオーケストラはブレーメン・フィルの月3400ユーロ。まあそれでも月に40万近い税込み収入があればなんとか食べては行けますね。オーケストラからの収入以外に、教えたり、イベントなどで演奏したりして副収入もあるでしょうしね。
ちなみにアムステルダム・コンセルトヘボウがけっこう哀しくて税込み5040ユーロだそうです。そのうちの半分以上を税金で持っていかれるそうです。ああ悲しい。
http://slippedisc.com/2018/05/what-a-player-earns-in-the-concertgebouw/
世界トップテンの、むしろトップファイブのオケでこれぐらいかー。いやあ、アムステルダムはちょっと考えちゃいますね。考えたところで入れるわけでもなんでもないですけど。