コンクールコンクールというけれど(2)

昨日のつづきです。コンクールの運営はめったやたらと大変だという話です。

お金に次いでコンクールには「人力」が必要になる。そう、人がいります。事務作業はかなり煩雑です。軽く見ていきましょう。

参加者たちへの対応は最も重要でしょう。募集要項を作り、送り、質問が来れば答える。フライトやホテル斡旋、練習室(ピアノ)の確保が必要(←これ重要です。ここが甘いと参加者たちからひたすら恨まれます)。

コンクール中はお客を入れるでしょうから、チケット販売、客席への対応。それから審査員対応。審査員を選び、交渉し、呼ぶのですが、フライトやホテル、ビザを取らないといけませんし、スケジュールを作って了承をもらう。こないだのショパンコンクールの時のユンディのように、途中で抜けたい、とか、途中からしか来られない、とかいう人がいた場合の対応。プログラムブック作成、トロフィーや副賞などの準備。

コンクールの宣伝も大事ですよ。チラシ、ウェブサイト、SNS、雑誌、新聞、テレビなどへのリリース準備。最近はライブストリーミングも盛んですが、ウェブ担当も必要です。1人では無理でしょう。複数人数が必須です。ツイッター、facebook、ブログもやるでしょう。結果が出ればそれを出来るだけ早くウェブに掲載しないといけませんから、即座に更新できる要員が必要です。国際コンクールなら少なくとも自国語と英語での発信が必要なので、教養あるネイティブスピーカーも必要。

ゲスト演奏家(審査員自身など)がコンサートをするならその準備も必要ですし、最初や最後にセレモニーをしたりするでしょうからその準備も必要。街のお偉いさん(政治家、大スポンサーなど)も来るでしょうから彼らの対応。

・・・ちょっと考えただけでもこれだけの事が思い浮かぶのです。いやはや考えれば考えるほど頭が痛くなってきます。

スタッフについては、ある程度はボランティアを募って経費を浮かす、という方法も取られるようですが、ボランティアの人たちにも指示を出す必要があります。どう動いてもらうか、ボランティア対応が必要。

さあ、これでもみなさん、コンクールがやりたいですか?・・・え、やりたい?・・・よし!その意気込みを買いましょう!!絶対に黒字にしましょう、もしくはスゲエと言われるハイレベルなものをめざしましょう!!!

・・・ハテ、何から手をつけましょうかね?