地獄のようなスケジュールといいますのは、審査をする方の人たちにとってです。
昨日クライバーン国際コンクールの事を書いたら、たまたまですが今朝、コンクールからリリースのメールが届いていました。
リリースの内容は予備審査で世界一周しますよ!というものでした。45日間かけて。
予備審査の審査員がやたら豪華だということは書きましたけれども、彼らは45日間予備審査をするんですね。これは大変だ(正確には3日やって数日休んで、とかそういうスケジュール)。
リリースによりますと、290名を越す応募があり(同コンクール史上最多だそうです)、多分書類審査で140人にいま絞られている状態だそうです。それを30人にまで数を落とす、それがこの予備審査。書かれているスケジュールと開催地会場は以下の通り、ハードだなー。あたまがぶっ飛びそうな強行スケジュール。ソウルとニューヨークの間に2週間の空きがあるのが救いですかね。
January 4–6, 2017: LONDON, United Kingdom (St. Paul’s School)
January 8–11, 2017: HANNOVER, Germany (Hochschule für Musik, Theater und Medien Hannover)
January 13–15, 2017: BUDAPEST, Hungary (Bartók Conservatory)
January 18–20, 2017: MOSCOW, Russia (Tchaikovsky Conservatory)
January 23–24, 2017: SEOUL, South Korea (Seoul National University)
February 8, 10–12, 2017: NEW YORK, New York (Hunter College)
February 15–18, 2017: FORT WORTH, Texas (TCU, PepsiCo Recital Hall)
アジアがソウルなのは、日本人としては寂しいですが、時代の流れですね。ソウルじゃなければ上海とか北京とかなんでしょう。
全会場、チケット不要で誰でも聴けるようなので、わざわざ行くほどではないと思いますけど、近くに居るという人は行かれてみると面白いかもしれません。
いやはや、審査員の皆様におかれましては年明け早々から大変なことです。
審査員の中にはコンクール審査期間中でもコンサートを入れてくる強者ピアニストもいますが、いま試しにフィアルコフスカのサイトを見てみましたところ、さすがにこの間はコンサートを入れていませんね。11月23日が今年最後のコンサートで、来年はこの審査の後3月19日が最初になっている。
今も審査員は普段より忙しいはずです。それというのもコンクールを受けるという若者たちがこぞって審査員のところにレッスンに行きたいと希望するからです。これは審査員に顔を覚えてもらって、点数を上げたいという思いからです。
こういう事に対してウェルカムなピアニストもいれば、それは不公平だといって絶対に受けないピアニストもいます。例えばフィアルコフスカは後者のタイプのピアニストだと聞いています。