18歳の日本人ピアニスト、藤田真央がクララ・ハスキル国際コンクールで優勝したとニュースが駆け巡っております。新聞やテレビ、ネットなどで採り上げられているのでピアノファンの方ならすでにご存じでしょう。
英国の評論家ノーマン・レブレヒトもニュースとして採り上げています。
これを一つのステップとして、藤田さんにはさらに自身の芸術を磨くことに貪欲に頑張って欲しいと思います。
審査委員長がツァハリアスっていうのもいいね。でもツァハリアスったら審査委員長なのに本選で指揮もしちゃってるって、なんなのかな・・・?普通は審査員と出場者とは、コンクールの最中は絶対に会話とかできないようになっているもんなんだがな。
ま、それはいいとして、で、クララ・ハスキル国際ってなんなの?と疑問に思った人も少なくはないと思います。クラシック音楽のピアノのためののコンクールって一口に言いましても山のようにありますので、このコンクールがどんなものなのか、わからない方も多いでしょう。このコンクールで優勝するっていうのは、どのような意味があるのか、と。わかりやすく誰か説明して、と。
コンクール公式サイト
http://www.clara-haskil.ch/
よろしい、ねもねも舎が誰よりもわかりやすく、説明しましょう。クララ・ハスキル国際は、世界的に見て「Aランクのコンクール」です。終わり。
えっ?それで終わってしまっては困る?しょうがないなあ・・・。異論もあると思いますが勝手にピアノの国際コンクールにランクをつけてみますと、大体こんな感じです。
Sランク:ショパン(ポーランド)、エリザベート(ベルギー)、リーズ(イギリス)、チャイコフスキー(ロシア)、ヴァン・クライバーン(アメリカ)
Aランク:クララ・ハスキル(スイス)、ジュネーヴ(スイス)、ゲザ・アンダ(スイス)、ミュンヘン(ドイツ)、ブゾーニ(イタリア)
Bランク:ロン・ティボー(フランス)、アルトゥール・ルービンシュタイン(イスラエル)、バッハ(ドイツ)
Cランク:その他大勢
たちまち「いやそれは違う」「あれがない」などという、うるさ方たちの声があちこちから聞こえてきそうだ。でもわりかしこんな感じかなと思いますよ。コンクールの後に世界的に活躍するピアニストの名前とかを見ていても。Sランクのコンクール上位入賞者からは圧倒的にピアニストがたくさん出ていますから。(なおBランクのコンクールからものすごい大物が出てくる事もあります)
何度書いても書きすぎではないので書きますが、一番重要なのは、優勝したことではなく、優勝したその後の活躍ですよ。もちろんコンクールはピアニストの登竜門ではあるが、必ずしもコンクールで優勝(もしくは上位入賞)していなければだめというわけではないし、優勝していても悲惨な末路をたどって消えて行く人たちも多いです。ブーニンやユンディの例を挙げるまでもないでしょう。
クララ・ハスキル国際の過去の優勝者、入賞者の中から有名人(~少しマイナーだけどいいピアニスト)を抽出してみました。
・クリストフ・エッシェンバッハ(1965優勝)
・ディノラ・ヴァルシ(1967優勝)
・リチャード・グード(1973優勝)
・ミシェル・ダルベルト(1975優勝)
・エフゲニー・コロリオフ(1977優勝)
・ローラン・カバッソ(1987入賞)→ねもねも舎としておまけ!
・スティーヴン・オズボーン(1991優勝)
・ティル・フェルナー(1993優勝)
・ミハエラ・ウルスレアサ(1995優勝)
・マルティン・ヘルムヒェン(2001優勝)
・イノン・バルナタン(2001入賞)
・キム・ソヌク(2005優勝)
・フランチェスコ・ピエモンテージ(2005年入賞)
うおうおうお、めちゃめちゃ知っている名前が並んでいる。ヴァルシとかコロリオフとかウルスレアサとかも優勝してたんすね。藤田真央さんもこのリストに負けないようがんばれ!(2007年以降は世界的レベルで活躍している人が少ないかも。これからぐっと出てくる可能性はあります)