野球のボールでピアノを弾くパフォーマンス動画を見たのですがこれがけっこうおもしろかったのでした。演奏しているのは上海とニューヨークをベースにしている中国人女性。エマールの弟子なんだそうです。
ボール2個を使って鍵盤をぶったたくのですが、これが意外に音楽になっていて(なっていてという書き方も変か)、ストラヴィンスキーとかヒナステラみたいに聞こえるんですよ。ボールだけじゃなくて後半にはグローブも登場しまして、これがなかなか。
単なるパフォーマンスだろ、と言われれば確かにそうですが、アイデアもおもしろいですし、響きとしてもけっこう好きでしたよ。ええ。ボールを使っているという制限があるからどうしてもリズムの側面が強くなりますしね、それがかえって効果的だと言えるのかもしれません。
昔、やっぱり野球のボールか何かをピアノのフレームの中に転がして、弦の上をコロコロ転がすだけっていうパフォーマンスを見たことがありますけど、それも面白かったんですよね。ボールとピアノって意外と相性がいいのかもしれませんね。精神性が、とか深みが、とかいうとそういうのは全くないですけど、聞いてて気持ちいいんですよ。こりゃあ一本勝ち、やられましたなあ。
この曲も結構好き。ジョン・ケージの”クローズド・ピアノ”と声のための「18回目の春を迎えたすばらしい未亡人」
クローズドピアノってなんですの、という人、まあ聞いてみたらわかるよ。