去年の音楽会を振り返る。バックトラックの発表した統計で。

バックトラックというサイトがあります。英国ベースで、主に欧州のいろんなコンサートの情報や批評を掲載したりしています。ここが先日、昨年の音楽シーンの傾向を数値化したものを発表しました。PDFになっていて、グラフとか使って書かれてたりするから英語アレルギーの方でも大丈夫ではないかなと。

https://bachtrack.com/files/96739-EN-Classical-music-statistics-2018.pdf

いろいろ載っていますが、もちろん世界中を網羅しているわけではないので、完全なものとは言い難いですが、それでも一つの指標にはなりますでしょうかね。

もっとも忙しかった女性指揮者(ジョアン・フェレッタが一位でその次がマーリン・オールソップ)とか、もっとも演奏された女性作曲家(サーリアホが一位でその次グバイドゥーリナ)とか、今の世相を映した数字も発表しています。

個人的には、もっとも忙しかった「女性」指揮者とか改めて書き出すことに違和感を覚えますが、欧州の今の流れとしてはわざわざ書き出す事に意味があるということなのかもしれませんね。今後ますます女性が活躍して男性とか女性とかくくりがなくなればいいですよね。

でもおもしろかったのは、この5年間で過去よりずっと演奏されるようになった女性作曲家ランキングというのがあってですね、その1番につけたのがルイーズ・ファランクなんですよ。

ふーん。ちなみに彼女に次いで浮上してきている女性作曲家は誰だと思います?既にクララ・シューマンとかファニー・メンデルスゾーンは有名だからこういう所には顔尾を出さないからな。

その直ぐ下につけたのはなんとウストヴォルスカヤ。そうだ、今年はウストヴォルスカヤ生誕100年だから今後名前をあちこちでみることに・・・・なる・・・わけはないか・・・。ウストヴォルスカヤはこのあたりをご覧下さい。暴力的だぜ。

へー、ウストヴォルスカヤ音楽祭ってのがあるんだ・・・。

なんか散漫になってきましたが、ピアノ向けのブログとしてはピアノに関する分析もお知らせしましょう。2018年一番忙しかったピアニストランキング10位まで。

1. Yefim Bronfman (78)
2. Daniil Trifonov (67)
3. Jean-Yves Thibaudet (66)
4. Yuja Wang (58)
5. Dénes Várjon (57)
6. Sir András Schiff (54)
7. Kirill Gerstein (53)
8. Igor Levit (52)
9. Pierre-Laurent Aimard & Jan Lisiecki (51)

まあこの数値にどれだけ意味があるのかはわかりませんけれど(そもそも世界中を網羅してないし)、とりあえずブロンフマンが意外なほどに演奏しているのはわかった。