気になる自伝本二冊。

ピアニストの、気になる自伝本が二冊、出ました。一つはキーシン。・・・・えっ、キーシン?

キーシンの自伝と聞いて思わず身構えてしまったのですが、キーシンが本当に書いたのか、インタビューを書き起こしたのでしょうか。キーシンって自伝とか出さなそうなイメージがあったので意外。

しかし、それこそピアニストとして「どストライク」の歩みを続けている王道ピアニストですから、読んでみたい。思わずぽちってしまいました。明日届く。積ん読も多いのでいつになったら読めるのか。読みましたら感想をここに書きます(多分)。本の詳細は出版元のサイトを。ここです

帯に『カラヤンは言った「彼は天才だ」』と大きく書かれています。ということは、今でもカラヤンという言葉がマジックワードのように効果がある、ということでしょう。アバドでもラトルでもペトレンコでもなく、カラヤン(それは当たり前か)。メディアを制したマス時代の巨匠は、今も人々に突き刺さるのです!

えっ、カラヤンがそう言ったの?という反応から、ふふ、そうそう、カラヤンがそう言ったんだったね、という反応まで、様々でしょうが、キャッチコピーとしてよく使える、ということか。いずれにせよ楽しみに致します。なぜキーシンはイスラエル国籍を取得したのか、そのあたりに関心を持たざるを得ません。さすがに結婚のことまでは書かれていないでしょうが。

キーシンのファン層というのは、もちろんガチでコアなピアノファンも多いですが、子どもの頃から日本に来ているので、女性ファンも多いです。姉や母のように暖かい目でキーシン君を支える、みたいな感覚でしょうか。そう、、、、フィギュアスケートを熱心に観戦する女性ファン、に近い感じ?(勝手な思い込みかも知れませんが)

なのでこの自伝もきっとそのようなファン層を中心としてたくさん売れるのではないか、そんな気がします。ねもねも舎も買っちゃった。

ところでもうひとつ自伝が出ました。それはタロー。アレクサンドル・タローです。フランスのピアニスト。フランス人らしく、気の利いた曲を並べてアルバムを作ったり、コンサートをしたり。最近日本でも広く知られるようになってきたでしょうか。

クープランの難曲ティック・トック・ショックの演奏において、世の中にソコロフに敵う者はいないと思っていますが、タローには映像もしっかりと作り込んだものがある。クオリティの高い演奏に映像が重なって、ちょっとあざといかな、とも思うけれど、けっこうさわやかな印象が後にのこります。

ティック・トック・ショック、いい曲だな。

タローの自伝、タイトルは「Montrez-moi vos mains」- グーグルに教えてもらいましたところ、あなたの手を見せてごらん、ぐらいの意味だそうです。残念ながらこの自伝はフランス語版が出たところなので、日本語では読めません。日本語での訳本の出版にも期待したいですが、さすがにキーシンのように広くファンがいるわけではないので、訳が出るかどうかは、微妙なところか。誰か訳して!フランス語が出来なくて残念です。