地震の後で、どうなるかなと少し気にかけていたのですが、無事に開幕しているようです。よかったです。九州旅行はキャンセルが続発しているようですけれども、ぜひ九州県外でチケットを持っている方はそのまま大分に行ってほしいなと思います。
アルゲリッチ音楽祭公式サイト
http://www.argerich-mf.jp/
こういう時にこそ、と言いたいわけではありません。芸術はつらいときにこそ役に立つという言葉がありますが、これは芸術が好きな人にとってはぴたりとあてはまるかもしれませんし、反対に全く興味のない人にとっては全くあてはまらないでしょう。誰にとっても正しい言葉ではありません。
なので、音楽祭のために大分に行くかどうか、の判断は個人が下すことになると思いますが、どうしようかと迷っておられるのでしたらぜひ。熊本ほどではないにしても大分も打撃を被っているはずですから。
東日本大震災の時はコンサートがキャンセルになりまくりました。原発問題があって、来日中だった団体、個人アーティストも我先に日本を離脱した。フィレンツェ五月音楽祭のオペラも、翌日だったかのオペラを東京文化会館でかろうじてやりましたが、勝手に自腹で帰国した人も多かったそうですし、その翌日には帰ってしまいました(確かそれでぽっこり空いたスケジュールでズービン・メータがN饗を指揮したんでした)。チェコ・フィルも政府が飛行機をチャーターしたものに乗って帰っちゃったとか聞きます。
こういうキャンセル続発に怒りを表明する人たちも多かったですが、反対の立場だったら自分がどうするか、考えてみたらどうでしょうか。日本は閉じた国で、英語で手に入る情報もあまり豊富ではありません。怖いですよきっと。
それで話はアルゲリッチなんですが、アルゲリッチは東日本大震災の時も反対を押し切って来たそうですし、今回は原発の危険はないにしても、まだ発生から一月もたっておらず余震もあると思いますが、そんな中でも早々と来日を自分の方から表明して頂けたようで、ありがたいことだと思います。あ、別府といえば温泉ですが、温泉は好きではなくて、入らないらしいです。
アルゲリッチに近い日本人ピアニストは二人いて、一人は伊藤京子さん、彼女は確か地元の方ですから、別府や大分の状況もよく知っておられるでしょうし、公式に来ると発表する前にもいろいろと電話などで話もされたのではないかと想像します。
もう一人は酒井茜さんで、彼女は愛知出身ですが、ヨーロッパでアルゲリッチとあちこちで共演していますから、直接アルゲリッチに日本の状況について、地震について、あるいは余震についてなどアドバイスをしていることは間違いないでしょう。
音楽祭の成功を、遠く東京からですが、お祈りしております。
広報の松村さんという方のインタビューが以下URLで読めます。
世界的ピアニスト、アルゲリッチ 「こういう時だからこそ」と 別府で音楽祭を開催。
http://tora-bell.com/report_argerich/