何かの冗談かな?と思いましたが。
デニス・マツーエフがアンチ・ドーピング委員会のメンバーに選ばれたそうです。えっ。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016072801001790.html
【モスクワ共同】ロシアの国ぐるみのドーピング違反発覚後、プーチン大統領主導で設置された「反ドーピング独立委員会」に、人気ピアニストのマツーエフ氏や、五輪で3連覇し「人類最強」と呼ばれたレスリングの元名選手カレリン氏らが加わると委員会議長に任命されたスミルノフ氏が28日、発表した。
確かにデニス・マツーエフは巨大な身体をしている。身長192cmあるそうです。一度サントリーホールのロビーで真横にいたのを見かけたことがありますけれど、ばかでかいです。巨大です。人間ではありません。ゴリラです(失礼なやつ)。
しかも横にいた女性が滅茶苦茶ほっそりとして美しい金髪の方だったのでますます目立っていました。強烈。
そんなマツーエフが反ドーピング委員って、どういう選択かなとも思いますが、面白いですね。
そもそもピアノにドーピングは不要だと思うんですがどうなんでしょう。ロックやポップスの世界ではクスリをやる人もいるようですが(日本でもクスリで捕まったクラシックのピアニストもいましたが)、ドーピングしようと思う人はいないんではないか。
そういう意味ではマツーエフは潔白でしょう。そもそもあれだけごつくて、あれだけ強烈な演奏をするのだから、豪腕ピアニストで選手権でもしてみたらまずメダルは間違いなし。
マツーエフのフィガロはいっぺん見た方がいい。
弾けすぎ。筋肉バカと言われそうですが、私は好きですね。コンマスの目つきを見ますと、明らかに嫌ってそうです。ゲルギエフも立たせたままでのアンコール。ゲルギーを立たせて大丈夫か!!(仲良しだそうです)
そういえばツィモン・バルトというプロレスラーみたいな見た目のピアニストがいまして、この人も巨大です(ただし演奏は豪腕系ではない。ぶったたいてはいますがいちいち噛み締めるみたいにテンポが遅い)バルトはどうやって身体を鍛えているんだろう。
解りやすい動画がないですが、これとか
これとか。見なさいよ、この二の腕。
話がどんどんずれました。
私の会ったことのあるロシア人のうち何人かから聞いたことがありますが、ロシアの音楽界にはドンが2人いるというのです。一人はあの人、もう一人があの人・・・・。そして、その下の世代ではマツーエフが力をつけてきている、とも言われています。あくまでも噂話ですから本気にしない方がいいかもしれませんが、言われてみればそう見えなくもないっすね。
ロシアのドン達に、この日の演奏家に出なさいと言われたらどうするか。他にどんな公演が入っていたとしても絶対にそちらの方に駆けつけるべきなのだそうです。彼らの力は絶大で、駆けつけた結果公演がうまくいけばもちろん、今後のキャリアにも影響がある、ということなのだそうです。
また、こういう話が出来るのも(何が何でもはせ参じる、という話が出来るのも)、ロシア人はキャンセルとか変更とか、そういう事にたいしてかなり大陸的でおおらかだからでしょう。他の公演をキャンセルする事はそれほど大きな問題にはならないようです。
ロシアでは、発表されている曲目、演奏者が変わることは想定の範囲内だそうです。開場時間も全く守られず、時に開演時刻になってさえ平気な顔でリハーサルをしている。
日本で同じ事をしたら・・・もう客が切れる切れる。ふざけんな時間守れ!客を待たす気かオラ!金返せよ!!・・・・なのでロシア人と仕事をするときは要注意です。日本ではそういう事をするとトラブルの原因になるからしてはいけない、という事をよくよく話して理解してもらわないといけません。それでも平気な顔で替えて来るんですがね!!