オールドバラ音楽祭は、ロンドンから車で一、ニ時間?ぐらいのところにある街での音楽祭。ブリテンが始めたことで知られています。
オールドバラ音楽祭
http://www.aldeburgh.co.uk/
そこの音楽祭がメインで使っているホールが、もともとウィスキーの醸造所だったんですよね。スネープ・モルティングス。
先日、イギリス人と話をしていて、スネイプ・モルティングスに行ってみたいんだけどどうなの?と聞いてみたら、素晴らしいホールだよ、と言っていました。音響が素晴らしい、と。
なのでますます行きたくなりました。
今日、だらだらとネットを見ていたら、音楽祭のプロモーションビデオをYouTubeで見つけました。その名前も「オールドバラ音楽祭2016:葦の中のピアノ」
スネイプ・モルティングスの建物の近くの草原、葦がいっぱい茂っている、そこにピアノを持ち込んで、こないだのロン=ティボー国際で2位(最高位)に入ったイギリス人ピアニスト、ジュリアン・トリベルヤンくんにメシアンを弾かせている。
うーん、ウィスキーが飲みたい。と映像を見ながら日本酒を飲んでいた私は、椅子から転げ落ちそうになりました。
今年の音楽祭では、なんと、エマールが、鳥のカタログを、よろしいか、「一日かけて」弾くそうなのです。
エマールが鳥のカタログを弾く:
https://tickets.aldeburgh.co.uk/Online/2016-festival-catalogue-d-oiseaux
それだけ聞くと、確かにそれなりに、びっくりしますけれど、まあいいでしょう。椅子から落ちるほどのことではない。鳥のカタログを一日で弾く人は皆無ではない。
この壮大なプロジェクトの凄いところは、ただ演奏会をするだけでなく、なんと朝の3:30に鳥の声を聴くところから始まり、エマールが第1回めの演奏をするのが4:30から、というところにあります。一日かけてイベントがあって、最後にこの公演が終わるのは、おそらく翌日になるという公演なのです!!エマールは4回にわけてこの曲集を演奏する。最後の夜の回はなんと23時スタート!!
これはまさに「体験」ですね。一日かけてメシアンの鳥のカタログを体験するコンサート。すごい、すごすぎる。なんと素晴らしい発想!これこそ、いろいろ飽和している時代にあってイノベーティブな公演だと言えるのではないでしょうか。自然に囲まれたスネイプ・モルティングスだから出来る公演です。
これが都会のど真ん中のホール、たとえばサントリーホールでとかだと全く面白くもなんともないもんね。
これは絶対に行ってみたい・・・が、チケットは当然のようにソールドアウト!
日本でも誰かやりませんかね。八ヶ岳音楽堂とか、ぴったりですよきっと。メシアンは軽井沢でも鳥の声を収集してましたから、そういうことだって話題に出来るはず。
八ヶ岳音楽堂(あるいは自然に囲まれたホールの)のご担当者のかた、このブログを読んでいたらぜひ企画して下さい!