ユニバーサル・ミュージックが主にヨーロッパで?展開するイエロー・ラウンジと題したイベントは、コンサートホールではなく、まるでクラブか何かのような場所で、ピアノの公演ならピアノをぐるりと囲んで、地べたに座って聴くというのが特徴的。開演前にDJが音楽を流していたりしてクールさを演出。
演奏が始まる前もスピーチがあったり、演奏者が直接聴衆に向けて話したりします。クラシック音楽を若者に届けよう、新しい層を開拓しようという試みですよね。明らかにそう。
なぜならクラシック音楽を聴く主たる層である老年層は絶対にこういう場所には行かないと思うから。そもそも地べたに座って音楽を聴くことに強い抵抗感があると思うからです。このイベント、ベルリンではそれなりに人が集まっているらしいと聞こえてきていて、それはそれでなかなかに興味深いことだな・・・・というか、やや不思議に思っています。
といいますのも、前にも書きましたが、やっぱり自分でも抵抗があるから。地べたに座って、三角座りして音楽聴くなんて耐えられない(寝転んでもいいのかな?)。というか、そもそもそれって若者がクールだと思うのだろうか、ダサくないか?と思ってしまうのですが古いでしょうか。
日本でも一度かつてイエロー・ラウンジをやったようですが失敗。今回また本格上陸という宣伝を目にしました。お台場でやるようですが、果たしてうまくいくのか。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001326.000000664.html
チームラボと組むみたいですが、果たしてどうなるのか。もちろん若い人がもっとクラシック音楽を聴いてくれたらいいな、と思っていますので、めちゃくちゃクールで人の心をぐっとつかんでいくようなのを期待したい。少なくともベルリンでやっているのはクールに見えないから。あと地べたってのはあまりよくないんじゃないかな。椅子にすわるのがいいよ椅子が。あとすごい映像が流れるんでしょうけど、それだけだと物足りないかな。スピーカー使って爆音でやるとか、客に曲と映像に合わせて踊らせるとか・・・。クラシックはテンポが伸び縮みするからなかなか踊れないけど。
最後に、このイエロー・ラウンジを見に行った事があるというアメリカのある著名若手ピアニストAさん(アメリカの5大オーケストラ全てと共演歴があるぐらいのレベルの人)のコメントをご紹介しましょう。「あれは最悪だ。クールじゃない人間がクールを装って頑張っているだけだ。クールじゃない人間は結局クールにはなれない。クールな人は何をやってもクールだが、クールじゃない人間は何をやってもクールではない」。うん、イエロー・ラウンジについて聞いてみたところ、解ったような解らないような辛辣なコメントをくれました。
・・・イエロー・ラウンジがんばれ!