みなさまよいゴールデンウィークをお過ごしだったでしょうか。ねもねも舎は非常に実りあるゴールデンウィークでした。寝て過ごすことができたので睡眠不足が解消されました、多分。眠いけど。
この間に第二回グランドピアノコンクールがモスクワで開催され無事に終了していました。その勝者はねもねも舎が可能性があると感じていたうちの一人に決まりました。Alexandra Dovganアレクサンドラ・ドヴガン10歳。顔色が悪くて不健康そうなところに期待したんですが、意外と(なんて言ったら怒られるか)演奏は健康的でした。しかし10歳ですよまだ10歳。どんな10歳ですか本当に。
プロフィールが書いてありましたよ。すいません適当に訳したんで細かい所で間違いがあるかもしれませんがざっとこんな感じ。
Alexandra Dovgan was born in 2007. She began to study the piano at the age of 5. Dovgan currently studies at the Moscow Central Music School of the Moscow Conservatory (Mira Marchenko’s class). She is the winner of the Villahermosa Internet Contest (Mexico, 2014), the 9th International Ural Prokofiev Competition (Yekaterinburg, 2015), the 11th International Safonov Young Pianists Competition (Pyatigorsk, 2015), the I All-Russian Music Talents Internet Contest (Moscow, 2015), the 13th International Young Musicians Competition (Piano Category, Moscow, 2016), and the 18th International Nutcracker Television Contest (Moscow, 2017). Dovgan is also a prize-winner at the Vladimir Krainev Moscow International Piano Competition (2nd prize, Moscow, 2017) and the 4th International Astana Piano Passion Competition (2nd prize, 2017). She has received a special prize from the Yamaha company. The young pianist has taken part in various international festivals and has toured in Russia and abroad. Dovgan receives scholarships from the Vladimir Spivakov Foundation, Mstislav Rostropovich, and the New Names Foundation.
2007年うまれ。5歳でピアノを始め。モスクワ音楽院付属中央音楽学校でミラ・マルチェンコのクラスで学んでいる。ヴィラハルモサ国際コンクール(メキシコ)、ウラル・プロコフィエフ・コンクール(エカテリンブルク、2015年)、全ロシア音楽の才能インターネットコンクール(2015、モスクワ)、第13回国際ヤング・ミュージシャンコンクール(ピアノ部門、2016年モスクワ)、第18回国際ナッツクラッカーTVコンクール(2017年モスクワ)にそれぞれ入賞しているほか、ウラディーミル・クライネフ・モスクワ国際ピアノ・コンクール(第2位、2017年モスクワ)、第4回アスタナ・ピアノ・パッションコンクール(第2位、2017年)にも入賞している。ヤマハより特別賞を受賞している。さまざまな国際音楽祭に参加しており、ロシア国内外にて演奏している。ウラディーミル・スピヴァコフ財団、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ財団、ニュー・ネームス財団より支援を受けている。
https://grandpianocompetition.com/en/participants/21/
うーんすごい経歴。どうですか。
さっそくmedici.tvで彼女の演奏を聞いてみました(有料会員しか聴けません、ごめんね。でもURL貼っておきますねこれですhttps://www.medici.tv/en/concerts/grand-piano-competition-2018-finals-2/)。確かに流れるようで嫌味がなくてすっきりしていていいですね。ロシア人ですがロシア的なねばっこさというか、濃すぎる表現ともいまのところ無縁でいい。これはさわやかだ。高得点が出たのも理解できます。客席のマツーエフも大喜びだ。
もちろん10歳なので心身ともにまだまだこれからです。これからの可能性も含んでの結果だと思うんですが、メンデルスゾーンの協奏曲を選んだのは彼女にとって正しいことだったかも知れませんね。周りもまだ若いとはいえ、もっと身体が大きく成長している子たちもいるわけで、そのなかで、きっと彼女だって弾けと言われれば弾けるでしょうがリストとかラフマニノフとか弾いたって見劣りするのは確実。
なのでメンデルスゾーンだ。メンデルスゾーンは轟音が必要な作品ではありませんし、とりあえず指が回ればなんとなく格好はつきますが、それだけではだめ。表現力が求められるわけだ。そして彼女はそれに十分に応えている。音符の粒も相当に揃っているね。
水を差すようで申し訳ないですが、こういう経歴を持っていても、将来ソリストになれるかどうかはわからないというのがこの職種の恐ろしい所。でも、だからこそ、ぜひ頑張ってほしい。