トリフォノフ、カーネギーホールに半年で7回出演

カーネギーホール。いまなお、妖しい響きを持つ魔法のホールがニューヨークにございます。「カーネギーホールでいつかは弾きたい・・・。」そんなピアニストも、いまだ少なくはないでしょう。

ちなみにカーネギーホールと一言に言っても、大ホール(スターン・オーディトリウム/パールマンステージ2804席)、中ホール(ザンケルホール599席)、小ホール(ワイル・リサイタルホール268席)とあります。ちなみにホール名は全部人の名前だよ。

で、プロフィールに「カーネギーホールで弾いた」と書いてる人も、必ずしもみんなが思い浮かべるあの巨大な大ホールで弾いたわけではなく、小ホールで弾いている可能性がけっこうあります。それから、カーネギーホールは誰だってお金を出しさえすれば借りられるので(多分誰でも貸してくれるんだと思う)、「プロフィールに箔をつけるため」カーネギーホールの小ホールを自分で借りてリサイタルをする人もいます。大ホールは高いからね。

なので、カーネギーホールで演奏しましたと言われても、簡単にその人の腕前を信じちゃいけません。プロフィールにだまされないように注意して下さい。はい。

もちろん、カーネギーホールは、ホール自身が主催する公演もやっています。ホールのプライドにかけていいアーティストを呼んでいますよね。

その公演がカーネギーホール主催なのか、貸館での公演なのかは、サイトをよく見ればわかります。小さな字で、しかしはっきりとCarnegie Hall Presentsとページに書かれていればそれはホールの主催公演。それ以外は貸館。ホールサイトのカレンダーページを見ても、ちゃんとCarnegie Hall Presentsと書いてあるよ。色も変えてある。

なお、かつてのワールドクラスのピアニスト、ルービンシュタインとかも普通に貸館で公演をしていたので、貸館だからレベルが低いとも一概に言えません。もちろん玉石混交なのだがね。

というわけでトリフォノフ。今年、カーネギーホールの主催でなんと7回もカーネギーホールに出演するんですよ。パースペクティヴと題して、出演しまくる。いやーしかし7回ってのはすごいね。券売大丈夫かな(余計な心配)。

28日に第一回目の公演がありました。CDでもコンサートでも最近採り上げているショパンシリーズ。モンポウとかバーバーとかが入っているやつです。大ホールが完売だったそうです。

特設ページ
https://www.carnegiehall.org/trifonov/

このリサイタルを含むパースペクティヴの全7公演の詳細はと言うと・・・。

10/28 リサイタル:ショパンへのオマージュ(大)
11/15ゲルギエフ&マリインスキー劇場管とチャイコフスキーの第1番(大)
2/6 マティアス・ゲルネとのリート・リサイタル(大)
3/1 恩師セルゲイ・ババヤンとデュオ公演(中)
4/25,26ク レメラータ・バルティカとショパンの協奏曲2曲と室内楽(大)
5/4 現代音楽を集めたコンサート(中)

チケット予約状況を見ますと、どれも売れているな、すごいっすね。中ホールの公演は既に両方完売しているよ。