グレン・グールドの熱狂的なファンは世界中にいます。今なお多くの人を魅了し続けている希有の天才でした。ホロヴィッツ狂も多数だがグールド狂も多数。ホロヴィッツ狂よりもグールド狂の人の方が、議論好きな人が多いかな?というのは勝手な想像です。
グールドの、とんでもない新譜がリリースされることになった模様。そのタイトルもずばり、
Glenn Gould: The Goldberg Variations – The Complete Unreleased Recording Sessions
グレン・グールド:ゴルドベルク変奏曲-未発表完全録音セッション
へっ?
グールドの伝説のはじまり、1955年のゴルドベルク変奏曲の、全ての(?)テイクと、録音時の会話の模様が収録されているという7枚組のCD+レコードがリリースされる。
Glenn Gould’s complete sessions for his famous recording of Bach’s Goldberg Variations on 5 CDs, restored from the original ¼-inch analogue tapes, plus the final album on CD and on heavyweight 180g vinyl. The edition comes with a 12” x 12” hard-cover coffee-table book more than 260 pages long, featuring reprints of more than 20 facsimile documents, 45 sensational, newly discovered photos, a print of the musical score, and extensive liner notes and descriptive texts.
グレン・グールドのゴルドベルク変奏曲の未発表の完全な録音セッション(1/4インチアナログテープから)を5枚のCDにし、ファイナルカットCDと180g重量盤レコードをおつけします。260ページにおよぶ大型本もおつけします。そこには20以上の手書き書類と、45カットの新たに発見されたセンセーショナルな写真、楽譜(ゴルドベルク変奏曲の?)、新しく書かれたライナーノート、説明文がつきます。
https://www.sonyclassical.com/releases/88843014882
うむ、世界中のマニアを満足させる最強のアルバムが出るのか・・・。全テイクとか、もうわけがわからない。俺はあの変奏曲は第3テイクがいいと思ったな、とか言って愉しむのでしょうか。映画のDVDにはNG集とかがついてくることもありますが、これはそのレベルを遥かに凌駕している。わけがわからない。あ、またわけがわからないと書いてしまった。
調べてみたところタワーレコードとかにも詳細がすでに出ていました。日本盤も出るんですね、そしてさらに日本オリジナルのブックレットも付くようだ。総重量5kg(どうやったら5kgにもなるのか。お米と同じ重さですよ)と書いてあって、再びのけぞりました。
完成盤CDとレコードについてはマニアなら両方持っているだろうから、この2枚は不要だね。なんて事はいってはいけません。多分このリリースのために最新技術でリマスタリングをしているのに違いない。レコードも180g重量盤だから素晴らしい音質が期待できる!!過去の録音からは聞けなかった何かが聞けるに違いない!(本当か)
しかし、こういう覗き見趣味的なリリースって、今後もしかすると増えるかもしれませんよ。ねもねも舎としては「やりすぎ」の一言で片付けちゃうのですが、好事家の中の好事家、あるいは演奏の可能性を追求するピアニスト、勉強熱心な教師などから大きな反応があるかもしれません。貴重な学究資料として幅広く売れる可能性もある。このグールドの新譜がもしセールス的に成功すれば、もしかすると第二第三の、同じ小品が出てくる可能性もありますよね。
はたして結果やいかに!!