さあさあ、ヴァン・クライバーン国際コンクールは今年開催ですが、その前哨戦と言うかなんと言うか「予備審査」が実施中です。以前もこのブログでお伝え致しましたが、今回は世界各国を予備審査専門の審査員が回る、という大事業を実施中です。
この予備審査には誰でも参加できるというわけではなくて、最初は書類選考をして、146名にまで既に絞っているそうなのです。この数をさらに30名に絞るのが予備審査の審査員に課せられたミッション。
公平性をより高いレベルで保つためか、審査員のフレッシュな気持ちを持続させるためか、この書類選考、予備審査、それからテキサスで開催されるコンクール、審査員は3セット、全員違う審査員です。
お金はかかるかもしれませんが、全員違うっていいですよね。しかも今世界を回っている予備審査の審査員も無駄に豪華!!(無駄にとか言っちゃあいけないか)アレクセーエフ、ベロフ、フィアルコフスカとか、本選に座っていても何の違和感もないお人だったりします。
そしてブログがね、公開されているんですよ。ジャック・マルキってカナダ人でクライバーン財団のCEO自らが更新するブログですよ。とりあえず最初の開催地ロンドンとその次のハノーファーでの模様が少しブログに書かれている。
どうやらつつがなく進行しているようです。ジャックは審査員をハッピーにし、出演者をアンハッピーにしないために心血を注いでいるとのこと。「ハッピーな審査員はいい仕事をしてくれる」。確かに。「美味しいレストランを見付ける事、ただし食べさせすぎないこと、審査員が寝ちゃうから!」・・・確かに!!
カナダ人男性審査員が飛行機に乗り損なったけど、最初の審査に何とか間に合った、という内輪なトラブルネタも書かれています。
イベントというのはトラブルがどうしてもついてまわるものです。飛行機が飛ばない、キャンセルになった、雪が積もった、大雨が降った、、、。たいていの場合それなりに余裕を持ったスケジュールで調整するものですが、あまり余裕を持たせると、忙しい審査員達の時間だけを拘束することになりますし、経費も膨らむので、スケジュールは余裕をもちつつ、なるべく余裕は少なく、のさじ加減が重要。それがまた難しいんですが。
審査がつつがなく終了し、素晴らしい若手がコンクールを通じて世に出ることを期待しております。