今度はミュンヘン。です。ゲルギエフのスケジュールを眺めるのは楽しい。どんな滅茶苦茶をやってくれているのかがすぐにわかりますから。情報を事細かに流してくれるアメリカ合衆国のマリインスキー財団に(勝手に、一方的に)感謝します。
ミュンヘンで来年の2月にゲルギエフが何をするかと言うと、トリフォノフを引き連れてラフマニノフのピアノ協奏曲全5曲を一週間でやっちゃっているんですよ。しかもマリインスキー管とミュンヘン・フィルとの2つのオーケストラで。うわー、やっちゃってるなー。
説明をしだすと面倒くさいのでそのままスケジュールを下に貼り付けましょう。
10 February 2017 Friday 20:00
GERMANY – Munich, Philharmonie Gasteig
Daniil Trifonov.
Mariinsky Orchestra
RACHMANINOFF Piano Concerto No 1
RACHMANINOFF Rhapsody on a Theme of Paganini
RACHMANINOFF Symphony No 1
11 February 2017 Saturday 20:00
GERMANY – Munich, Philharmonie Gasteig
Daniil Trifonov.
Mariinsky Orchestra
RACHMANINOFF Piano Concerto No 4
RACHMANINOFF Symphony No 2
Valery Gergiev (conductor), Daniil Trifonov (piano)
12 February 2017 Sunday 20:00
GERMANY – Munich, Philharmonie Gasteig
Daniil Trifonov. Munich.
Mariinsky Orchestra
RACHMANINOFF Piano Concerto No 3
RACHMANINOFF Symphony No 3
Valery Gergiev (conductor), Daniil Trifonov (piano)
14 February 2017 Tuesday 20:00
GERMANY – Munich, Philharmonie im Gasteig
Gergiev with the Munich Philharmonic
Munich Philharmonic
DEBUSSY Prélude à l’après-midi d’un faune
RACHMANINOFF Piano Concerto No 2
RACHMANINOFF Symphonic Dances
15 February 2017 Wednesday 19:00
GERMANY – Munich, Philharmonie im Gasteig
Gergiev with the Munich Philharmonic
Munich Philharmonic
DEBUSSY Prélude à l’après-midi d’un faune
RACHMANINOFF Piano Concerto No 2
RACHMANINOFF Symphonic Dances
16 February 2017 Thuesday 20:00
GERMANY – Munich, Philharmonie im Gasteig
Gergiev with the Munich Philharmonic
Munich Philharmonic
DEBUSSY Prélude à l’après-midi d’un faune
RACHMANINOFF Piano Concerto No 2
RACHMANINOFF Symphonic Dances
なるほど、そういうことか。ふむふむ。
ふむふむ、って言いますけど、これはかなり恐ろしい荒技です。まずマリインスキー・オーケストラがガスタイクに登場して10,11,12の3日間かけてその他の協奏曲つまり1,3,4,パガニーニ変奏曲をやるわけです。その後、一日の休みを挟んでミュンヘン・フィルとガスタイクで14,15,16の3日間の定期公演なわけです(あ、今ちゃんと見たら2日目は定期ではなくて若者向けの公演ですね)。これは3日間同じ曲目=協奏曲2番+マーラーの巨人。
つまりなんと、ミュンヘンのホール、ガスタイクにおいては実に6日の間、1日の休みを除き、ぶっ続けでゲルギエフ+トリフォノフのラフマニノフが演奏され続けるわけですよ。
ガスタイクのフィルハーモニー(大ホール)は2,387席ですから、6日間でのべ14,322席ですよ。こんだけチケットを売ろうと思ったらどれだけ大変なことか。想像しただけで目が眩む。
ミュンヘンの人はそんなにゲルギエフが好きなのか、トリフォノフが好きなのか。
東京で同じ事をやろうとすると間違いなく爆死すること間違いないです。ミュンヘンの場合は東京でもしやるよりもずっと、チケット代金は安いですがそれでも相当しんどいと思います。どうやって集客するつもりなのか。計画をした人はそこんところどういう心づもりなのか。
ちなみにミュンヘン・フィルとは同じプログラムでこの後ルクセンブルク、ドイツツアーに出かけるようです。ハハハ。
ゲルギエフの最新スケジュールはここを御覧ください。
http://mariinsky.us/performances/valery-gergiev-performance-schedule/