サインの愉しみ

クラシックの音楽家はサインをしてくれることが相対的に多いです。ゴルフとかテニスとか見ていますと、ファンがペンとノートを差し出しますね。何人かだけさらさらっと書いたら、じゃ!という感じで終わりになります。

ところがクラシック音楽の演奏家は、コンサート終了後、サイン会があります。長い列に遭遇することもある。人気のある人ですとまさしく無限かと思われるような長蛇の列。

さすがにすごい長い場合はいろんな制限がつきます。一人一枚、とか、持ち込みCDは出さないで(買ったCDにしかサインしないよ)とか、写真は厳禁、とかそういうのです。一緒に写真を撮りたいという方も多いですが、あまりに混雑しているとNGが出る場合もある。

強者はそれを無視してCDを出したり写真を撮ったりしますので、係員がどれだけ本気か(本気で止めにかかるか)によってスピードがけっこう大きく変わります。「本気」と書いて「マジ」と読んで下さい。

サインするほうも、よくわかっている?人ですと、高速でこなします。もうウルトラ高速。一人あたり1秒もかからないのではないでしょうか。のび太が昼寝に要する時間が0.93秒で世界記録と言われていますが、それすら、上回る速度でサインしているのではないか?

こうなるともうひたすら流れ作業以外の何でもなくて、それでもファンの人は嬉しいんでしょうかね?と疑問がもたげることもないとはいえませんが、いいんです。満足して帰れるのであれば、なんでもいいんです!ぞんざいに扱われたって(それはないか)。

ルドルフ・ブッフビンダーはオーストリアの大家ですが、この人のサインは一風変わっていますね。本人のウェブサイトに載っていますから(上の画像がそうです)誰でも見ることができますが、上下に激しく乱高下して、さいごにピーっと横線。ゲジゲジか、コイルか、はたまたボルタの電池なのか・・・?

http://www.buchbinder.net/

昔のサインはもう少しトゲのようなものが散見せらるるのですが、ブッフビンダーも今年で70歳。丸く成られたのでありましょう。

昔のサインはこういうの。・・・っていうか売りものなのですねこれは!31ドル。
https://www.rubylane.com/item/429-col5302/Pianhentic-Autograph-CoAist-Rudolf-Buchbinder-Aut

たまたまブッフビンダーのサイトを覗いて、たまたまへんてこなサインを見付けたので、それをもとに何かを書いてみようと思って書いた、それが本日のブログでありました。

それではまたお会いする日まで。ごきげんよう。