世の中のコンサートホールにはほぼピアノがあります。そしてほぼ総てのホールに標準装備のように入っているのが、スタインウェイです。9割以上のホールに入っています。
昔はウィーンのホールでは必ずベーゼンドルファーを弾かなければならなかった、とか、ベルリンならベヒシュタイン、とかあったみたいですが、今はどちらもほぼ完全にスタインウェイに駆逐されたと言って誤りではないと思います。
ピアニストはホールにある楽器を使用するもの、というのはほぼ常識ですが、自分に合わないピアノと出会ってしまった時が大変。いろいろと調律師にお願いして自分にあうように調整を依頼するわけですが、だからといってピアノにも個性がありますから出来ることも限られており、理想には届かないわけです。
そのあたりうまく折り合いをつけて演奏できるかどうか、そこもピアニストによって違いがあって、だめなひとはだめで、自分のピアノを持ち歩く、ということをする人もいるわけです。例えばツィメルマン、内田光子。
ヤマハのピアノを好んで演奏する人もいて、かつてはリヒテル、最晩年のグールドのピアノもヤマハでした(ただし、グールド場合はお気に入りのスタインウェイがオーバーホールで全く好みと違うものになってしまったので、その代替品として)、現役で一番有名なのはピリスでしょう。
が、驚くべきことに?ピリスがファツィオリをひく画像が流れてきました。今週の金曜日、弟子の小林海都とジョイントリサイタルをするようです。
もしかしてピリスは、ファツィオリに鞍替えしたのか・・・・?それともこの一回だけなのか?あるいは自分が知らなかっただけで時折演奏しているのか・・・?
コンサートの告知ページはここ
http://www.fazioli.com/de/concerthall/news-events/maria-joao-pires-kaito-kobayashi
会場はイタリア、サチーレ(ヴェネツィアから北へ車で1時間)のファツィオリ本社に併設されているホールです。